| 特集 | 檜垣御楯/著 俺は逆を行く 或る学徒召集兵の戦さ(第一篇 檜垣元吉・兵舎便り) 社会評論社


著者より読者へ

私につけられた名前は「御楯(みたて)」です。

万葉集の巻第20の4373に防人の歌が載っています。

「今日からは 顧みなくて大君の 醜の御楯と 出で立つわれは」

意味するところは「私のように顧みられることもない貧しい(東国の)人間が大君(祖国)を守る大役のため出かけることになったんだなあ」という意味です。父自身が防人の地、北部九州に職を得て住み着くことになっただけでなく若松の高射砲部隊に入隊する運命を生きることになりました。

そこで生まれてきた子供に命名するにあたり福岡の家から万葉集を取り寄せて防人の歌の中でもとくに有名なこの歌から名付けたものです。

人間の社会から戦争が亡くなることは絶対にないと考えこの名を背負って生きてみろと父は私に語りかけている気がします。核兵器は楯では防ぎきれませんがとにかく戦争だけはしないように主張することが私の使命と考えこの本を書きました。

読者になってくださった方々一人一人が不戦の誓いを強く抱いてくださるようねがいつつ……… (著者)

A5判並製・208ページ・オールカラー
ISBN978-4-7845-1572-1
定価=本体2200円(税別)

2019年7月下旬刊
新刊書店で購入予約ができます。

兵隊になった若き学者が描いた絵てがみは、反戦感情のレリーフだった。

〈本書概要〉
九州大学教養学部で長く研究の道を歩んだ檜垣元吉(1906~1988年)が、旧帝国陸軍兵士としての軍務下で子どもたちに宛てた絵てがみが遺されている。一日の訓練が終わり兵舎内で戦友たちと車座になり、彼らと故郷の風俗や自然などを語り合う時、一見楽しげに綴る底に、学者の本分と、心に秘めた反戦の思いが伝わる。貴重な時代の証言となった通信160枚オールカラーで公開。

〈戦後74年、戦争記録、昭和の風俗、絵てがみ〉

A5判並製・208ページ・オールカラー
ISBN978-4-7845-1572-1
定価=本体2200円(税別)

2019年7月下旬刊
新刊書店で購入予約ができます。

 

◆目次

はじめに

1 子供たちへ  昭和一七年二月二八日
2 兵舎便り  昭和十七年三月一日
3 春がきました  昭和一七年三月二日
4 しらみ取り  昭和一七年三月一〇日
5 帰りの汽車  昭和一七年□月一四日
6 おむかいさんへの礼状  手持ち帰り
7 飯盒の炊き方  昭和一七年三月一六日
8 フェリー乗船  昭和一七年三月二四日
9 物分け合ふ兵隊さん  昭和一七年三月二四日
10 よくばりと天罰  昭和一七年三月二四日
11 兵隊さんとおしっこ  昭和一七年三月二四日
12 阿部さんの話  手で持ち帰り
13 阿部さんの話 一 牛売り  昭和一七年三月二六日
14 阿部さんの話 二 兎狩り  昭和一七年三月二六日
15 阿部さんの話 三 阿部さんの見た軍艦  昭和一七年三月二六日
16 阿部さんの話 五 電車  昭和一七年三月三〇日
17 阿部さんの話 六 ひげのつむじ  昭和一七年三月三〇日
18 阿部さんの話 七 正直  昭和一七年三月三〇日
19 阿部さんの話 八 犬よさよなら  昭和一七年四月六日
20 阿部さんの話 九 鳩退治  昭和一七年四月六日
21 阿部さんの話 一〇 犬の鳴き声  昭和一七年四月六日
22 阿部さんの話 一一 阿部さんの奥さん  昭和一七年四月一五日
23 阿部さんの話 一二 阿部さんの言葉(山口ことば)昭和一七年四月一九日
24 阿部さんの話 一三 山口弁  昭和一七年四月二四日
25 阿部さんの話 一四 山と海  昭和一七年四月二四日
26 兵隊さんの信号  昭和一七年三月三〇日
27 兵隊さんのふとん  昭和一七年三月三〇日
28 松毛虫  昭和一七年三月三〇日
29 若葉  昭和一七年四月六日
30 羊歯のおじさん  昭和一七年四月六日

31 いじめっ子のわらび  昭和一七年四月八日
32 若戸フェリー  昭和一七年四月七日
33 演芸大会 ハモニカ  昭和一七年□月三〇日
34 人形浄瑠璃 子別れの段  手持ち帰り
35 小包破損  昭和一七年四月一三日
36 振り子を止める  昭和一七年四月一五日
37 ほう白  昭和一七年四月十五日
38 長男より父へ  昭和一七年四月二一日
39 デッドボール(九州大学ラグビー部OB登場) 昭和一七年四月二四日
40 大風と蜂の子  昭和一七年四月二四日
41 銀の腕輪  昭和一七年四月二九日
42 桃の実と桜ん坊  昭和一七年四月二九日
43 名所案内(近所にある面白い場所) 昭和一七年四月二九日
44 若葉  手持ち帰り
45 あひると猫柳  昭和一七年四月三〇日
46 算術  昭和一七年四月三〇日
47 矢車草  昭和一七年四月三〇日
48 ほう白の話  昭和一七年五月一八日
49 木の皮をむく  昭和一七年□月□日
50 お菓子を投げる  昭和一七年五月二四日
51 めだか  昭和一七年五月二四日
52 めだかの兄弟  昭和一七年六月三一日
53 阿部さんの話 大けがをした阿部さん 昭和一七年五月二四日
54 阿部さんの手  昭和一七年五月四日
55 阿部さんの話 雉狩り 一  昭和一七年六月四日
56 阿部さんの話 雉子狩 二  昭和一七年六月四日
57 阿部さんの話 雉子狩 三  昭和一七年六月四日
58 藤村物語 魔法の壺 一 底あみ  昭和一七年六月四日
59 藤村物語 二 どう亀の話  昭和一七年六月四日
60 藤村物語 三 魔法の壺  昭和一七年六月四日

61 藤村物語 四 隣の提燈屋  昭和一七年六月八日
62 藤村物語 五 魔法の壺  昭和一七年六月一四日
63 藤村物語 六 難船  昭和一七年六月一七日
64 藤村物語 お父さんの難船 一  昭和一七年七月五日
65 藤村物語 お父さんの難船 二  昭和一七年七月五日
66 藤村物語  昭和一七年七月五日
67 藤村物語 藤丸の最後  昭和一七年八月三日
68 難船物語 藤村物語の付録  昭和一七年八月九日
69 ひらくち 一  昭和一七年五月三〇日
70 ひらくち 二 ひらくちの目ん玉  昭和一七年五月三〇日
71 ひらくち 三 まむしの歌  昭和一七年六月一日
72 ひらくち 四 蛙を吐き出す  昭和一七年五月三一日
73 ひらくち 五 ひらくちの干物  昭和一七年五月三一日
74 ひらくち 六 三日目 まむしのあくび  昭和一七年六月一七日
75 「蟹の木登り」 一  昭和一七年六月一四日
76 蟹の木登り 二  昭和一七年六月一四日
77 高射砲部隊 記念写真  昭和一七年七月一日
78 ほう白  昭和一七年七月五日
79 妻宛て 子供の学習  昭和一七年七月五日
80 飛行機から見た子供たち  昭和一七年七月五日
81 ふくろう  昭和一七年六月三〇日
82 創作童話 ふくろの話  昭和一七年七月五日
83 ふくろの話  昭和一七年七月一一日
84 ふくろの話  昭和一七年七月一一日
85 古猫の子供  昭和一七年七月一日
86 ねずみを取る猫、とらぬ猫  昭和一七年七月一二日
87 予告編 (これから始まる話)  昭和一七年七月八日
88 ハワイのパイナップル  昭和一七年七月五日
89 銘々伝 国重 昌作伝  昭和一七年七月一二日
90 山崎さん  昭和一七年七月一一日

◆目次

91 鬼のくゎくらん  昭和一七年七月一三日
92 阿部さんの話 狸狩り  昭和一七年七月一日
93 阿部さんの話(リューマチ)  昭和一七年七月一一日
94 「水や空」一  昭和一七年七月一二日
95 「水や空」二  昭和一七年七月一二日
96 友達をよぶむかで  昭和一七年七月一七日
97 「あがりもの」  昭和一七年□月□日
98 「・・呑兵衛さん」  昭和一七年七月一八日
99 「ラムネ玉」  昭和一七年七月一八日
100 村の真ん中の家  昭和一七年七月一八日
101 岩窟王  昭和一七年□月□日
102 とろく善哉とかぼちゃ善哉  昭和一七年七月三〇日
103 若松さんの話 一(モビーディック)  昭和一七年八月九日
104 若松さんの話 二 幽霊船  昭和一七年八月九日
105 若松さんの話 三(子鯨のひるね)  昭和一七年八月九日
106 水の重さ  昭和一七年八月九日
107 この前かへる時  昭和一七年八月一三日
108 のみの宿祢  昭和一七年八月一八日
109 うなぎつり  昭和一七年八月一九日
110 慰問袋  昭和一七年八月二三日
111 夏休みの宿題  昭和一七年八月二三日
112 「柿」  昭和一七年八月三〇日
113 湯と水  昭和一七年八月三〇日
114 男子高等  昭和一七年八月三〇日
115 あらしの後  昭和一七年九月三日
116 銘々伝 来原さん  昭和一七年九月三日
117 犬と家鴨の競争  昭和一七年九月六日
118 歯医者と三男坊  昭和一七年九月六日
119 酒・煙草  昭和一七年九月二一日
120 一本松  昭和一七年九月二一日

121 四男誕生  昭和一七年九月二一日
122 若葉の写真屋  昭和一七年一〇月六日
123 目白と飛行機  昭和一七年一〇月六日
124 「秋の山」  昭和一七年一〇月二三日
125 大人と子供  昭和一七年一〇月二三日
126 あひるの浮き寝  昭和一七年一〇月二三日
127 柿の渋 一  昭和一七年一一月八日
128 柿の渋 二  昭和一七年一一月一一日
129 すごろく「自に出でて自に帰る」 昭和一七年一一月一一日
130 「松の災難」  昭和一七年一一月一一日
131 銘々伝 細田寿熊伝  昭和一七年一一月八日
132 銘々伝 増田勝馬伝 一  昭和一七年一一月八日
133 増田勝馬伝 二  昭和一七年一二月五日
134 増田勝馬伝 三  昭和一七年一二月五日
135 兵隊芝居一座  昭和一七年一一月二九日
136 「風呂たき」  昭和一七年一二月五日
137 阿部さんの話 阿部さんの鉄砲 昭和一七年一二月一四日
138 虹  昭和一七年一二月一四日
139 鶏の冬ふとん  昭和一七年一二月二〇日
140 鰻とり  昭和一七年一二月二〇日
141 小田さんの知恵 一  昭和一七年一二月一四日
142 小田さんの知恵 二  昭和一七年一二月二〇日
143 小田さんの知恵 三  昭和一七年一二月二八日
144 小田さんの知恵 付録  昭和一七年一二月二八日
145 「大石さん」  昭和一八年二月一二日
146 ひらくち  昭和一八年二月一二日
147 次男 豊春、妻 千代から  昭和一八年五月二四日
148 夏休み宿題  昭和一八年七月二日
149 兵隊さんのいびき  昭和一八年七月三日
150 夏休み宿題  昭和一八年八月一三日

151 発明家  昭和一八年八月一三日
152 くいしんぼうの牛  昭和一八年□月□日
153 雷  昭和一八年八月一九日
154 でたらめ料理  昭和一八年八月一〇月一三日
155 化石  昭和一八年□月□日
156 銅と竹の火  昭和一八年一〇月二五日
157 ほう白  昭和一八年一一月四日
158 芭蕉忌  昭和一八年一一月二〇日
159 どうもこうもならん話  昭和一九年□月□日
160 妻と子が わかれ路まがる 野分して 手持ち帰り
161 入試心得(長男 正浩へ)  昭和二〇年三月一三日
162 アメリカの子供(次男 豊春 宛て) 昭和二〇年三月三一日
163 知覧特攻基地へ移動した戦友より父へ 昭和二〇年□月□日
164 付録 母が歌った軍歌

尋ね人(知っている方がおられたら)
参考資料 日本空襲年表
参考文献
解説・八月八日と九日の慰霊祭(祝部幹雄)
おわりに

著者紹介

檜垣御楯(ひがきみたて)
1942年(昭和17年)福岡市生まれ。檜垣元吉の四男。東京外国語大学 英米語学科卒業。会社勤務の後久留米大学附設中学・高等学校英語科教諭として勤務。定年後、福岡大学附属中学高等学校、久留米信愛女学院中学高等学校に勤務した後作家として独立。今日に至る。

購入サイト(外部リンク)


  • 2019/6/26 特設サイトを公開しました。
  • 2019/6/26 目次を掲載しました。
  • 2019/7/12 「著者から読者へ」を掲載しました。